ガラムマサラについてのまとめ①｜ガラムマサラとは？｜ガラムマサラとカレー粉の違い

カレー作りに興味のある方なら誰でも知っている「ガラムマサラ」というモノがあります。

誰でも知っている有名なスパイスなのですが、そもそも個体のスパイスの名称ではないので「コレ」というものはないのですが、人それぞれ認識に違いがあるように感じています。

インターネットで「ガラムマサラとは」の検索で上位表示されるいくつかのサイトでは、以下のように書かれています。

まず一番に表示されるウィキペディアで「ガラムマサラ」は、

ガラムマサラ（ガラムマサーラー、 garam masala ; گرم مسالا ; गरम मसाला ）は、主にインド料理で使われているミックススパイス（香辛料）である。

というように、非常にわかりやすく的確に端的に書かれており、まさにそのとおりなのだとは思いますが、漠然としていて明確な正体はわかりませんね。
また、

「辛いスパイス」と訳されることがあるが、辛味よりも香りをつけることを目的に使われる。ヒンディー語の “garam” には「暑い」「熱い」という意味はあるが「辛い」という意味はない。

このようにも書かれていて、たしかに私も前にガラム＝辛いって書いているのを見かけた覚えがありますが、ここでは、ガラム・マサラは辛味を増す為のスパイスではないことが書かれています。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

次にS&Bさんのホームページにはこのように書かれていました。

ガラムマサラは、インドを代表するミックススパイスで、通常3～10種類のスパイスを配合して作ります。スパイスの配合に決まりはありませんが、主にブラックペッパー、カルダモン、コリアンダー、クミン、シナモン、クローブ、ナツメッグなどが用いられ、チリーペッパーを加えてさらに辛みを高める場合もあります。

出典: S&B FOODS INC『カレー粉とガラムマサラの違い』

こちらでも、「辛味を高める場合もある」という表記でスパイスの配合に決まりはないと書かれていますね。

ちなみにS&Bさんのホームページに書かれている主なスパイス内容は、私がスパイスの教科書的に使っている山と渓谷社から発行されている著者：ジル・ノーマンさんの「SPICES　スパイス完全ガイド」という本に書かれている「ウッタル・プラデーシュ州とパンジャブ州で最も普通のガラムマサラ」として紹介されているスパイスの種類とほぼ同じ構成でした。

 その他、「ガラム・マサラ」で検索上位にヒットしたサイトやブログで、ハリオムさんという方が書かれている「インド人シェフのブログ」にもこう書かれています。

ガラムマサラの正体はなんなのか？　ミックススパイスなのですが、スパイスの配合はメーカーや家庭によって違います。

ハリオムさんは、ガラムマサラの例えとして、日本人でいうところの「味の素」のようなものだという表現で書かれています。「なんかとりあえず、入れとけばおいしくなるんじゃないか」みたいな感じでどんな料理にもれちゃう魔法の粉のようなものという表現もされていますね。

私的には味の素という表現はしっくりこない気もしましたが、言いたいこととしては何となく分かるなと思いました。

そういったところも「ガラムマサラ」というモノが、なんとも表現しにくい存在ってことがわかりますね。

Q：ガラムマサラってなんですか？

A：ガラムマサラはガラムマサラです。(｀･ω･´)キリッ

ということで、ここまでの情報から「ガラムマサラ」はインドのスパイスミックスの総称で主に仕上げに少量使う用途で地域によって基本系がありつつも、それぞれ好みに合わせてカスタマイズした特製香辛料ミックスみたいな認識で良いと思います。

そして、ガラムマサラ＝辛いスパイスという意味ではないが、辛さを足しているものあるというところもポイントで「辛いものもあるけど辛くないものもあるよ」ということですね。

調べている最中いくつかのサイトやYoutubeでは、ガラム＝辛いとマサラ＝混合香辛料という意味で「辛いスパイス」であるという紹介文もあったので、この辺の意味合いは認識が違うとレシピの解釈が変わってくるかもしれませんので覚えておいたほうが良いですね。