ガラムマサラについてのまとめ③|スパイスのブレンド熟成(エージング)について|スパイスの香りについて

前回は、ガラムマサラについて「ガラムマサラとカレー粉の違い」にスポットをあてて調べてみました。今回は、引き続きガラムマサラの記事になりますが、今回はその中でスパイスをミックスする理由やブレンドすることで起こる熟成(エージング)についてを書いていきます。

スパイスはブレンドとどうなる?

前々回、「ガラムマサラとは?」という記事で、ガラムマサラはインドのミックススパイスであるということがわかりました。

そしてカレー粉は、イギリス発祥のミックススパイスであることがわかりました。

では、スパイスをなぜブレンドするのか?

というより、事前にブレンドしたスパイスと単体のスパイスをその場でブレンドした場合とでは違いがあるのか?そういったところに疑問が出てきます。

結論、スパイスは、直前に混ぜるのと事前に混ぜ合わせ寝かせておいたものでは香りが違うのです。

これが、スパイスの熟成(エージング)と言われています。

私も当初スパイスカレーを作る際に使用するスパイスは、作る直前にそれぞれのスパイスを軽量して作っていたのですが、お店で毎日沢山の量を作るようになってからは、事前に大量のスパイスをブレンドしてコレは〇〇カレーソース用のブレンド、コレは△△カレー用のブレンドと分けて数キロ単位でスパイスミックスを作って冷蔵庫に保管しています。

こうして、スパイスを混ぜ合わせた状態で寝かせておくとだんだんと香りが馴染んで香りに変化が起こってきます。

コレについては、なかなか言葉では表現が難しいところではありますが、一つ一つのばらばらだったスパイスの香りが互いに影響を受け合い混ざり合うのです。

例えば、バニラの香り砂糖に移した「バニラシュガー」を想像するとわかりやすいかなと思うのですが、コレはバニラのさやを一本砂糖と同じ容器に入れておくことでバニラの香りが移ったとても香りの良い砂糖になります。

これと同じようなことが、スパイス同士で複雑に影響し合うわけです。

バニラシュガーの場合は、砂糖にバニラの香りを移すので「バニラ→砂糖」ですが、スパイスのブレンドの場合これが、例えばクミン⇔コリアンダー⇔フェヌグリーク⇔陳皮⇔カルダモン⇔クローブみたいに全ての香りが互いに影響し合うようなイメージになります。

このイメージだけでもなんだか複雑な香りが生まれるような気がしますね。

1ヶ月ほど冷蔵庫で寝かせると熟成された香りになっています。

さらに、3ヶ月〜6ヶ月ほど寝かせるとさらに熟成が進み、角の取れた奥深い香りになっていきます。

必ずしも熟成させなければ行けない、熟成させたほうが良いというわけではなく、引き立ての鮮烈な香りを強調したり、熟成させた芳香を引き出したりどちらにも良さがあると思っています。

スパイスのブレンドについてのまとめ

さて、スパイスをブレンドすることで起こるエージングについてでした。
スパイスのブレンドについてのまとめ

  •  スパイスをブレンドして寝かすことで熟成(エージング)が起こる
  •  一ヶ月以上3〜6ヶ月ほどでより深い芳香が生まれる。

今回は、スパイスをブレンドすることで起こる熟成(エージング)についてでしたが、次回は引き続き、スパイスのブレンドについて、「スパイスの焙煎」「スパイスの熟成」「スパイスの挽き方」この3点を踏まえた上での色々な香りの出し方や特徴について調べて見ようと思います。

TOMONORI HATAGAMI
Curry Creator

スパイスは空気に触れていると、時間の経過とともに香りが飛んでしまいます。保存容器に入れて密封し冷暗所で静かにゆっくり熟成させましょう。

日付 曜日 天気 気温
2020年11月7日
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