スパイスの香りについて①|スパイスのブレンド|スパイスの焙煎|スパイスの挽き方

前回スパイスのブレンドから起こる熟成(エージング)につてい書きましたが、さらにスパイスの焙煎や挽き方による違いやブレンド例など調べて行こうと思います。これは、オリジナルスパイスミックスをブレンドする際に必要な考え方になってくると思います。

スパイスの焙煎について

スパイスの焙煎について

まず、スパイスを焙煎するということは、どういうことなのか?

カレーに使われるスパイスに限らずなのかもしれませんが、カレーに使うスパイスにおいての考え方として、焙煎する理由は香りを強めるためだったり、香ばしさ(ローストした香り)を引き出す為だったりしますが、基本的に調理を進める段階で熱を加えていくわけで事前に焙煎をしておくのはどういった意味合いがるのか?というところだと思います。

カレーに使用するスパイスは、焙煎をしなくても香りが強い(いい香りを放っている)ため必ずしも焙煎しないと成立しないというわけです。

この点については、ちょっと勘違いしやすいところもあり、よく議論されている「カレー粉は炒めることで香ばしくなるから美味しいんだ!」や反対に「熱を加えるとカレーの良い香りが飛んでしまうからできるだけ挽きたて新鮮な状態がのぞましい」といった話ではなく、これは、あくまでも「カレー粉」を炒めて香ばしさを出すという行為に対する内容であり、「カレー粉」や「ガラムマサラ」などのミックススパイスを作る工程として、焙煎して香味を引き出したり新鮮な香りを特徴的に活かしたり、ミックスする前の段階の話になります。

スパイスに興味を持ってしばらくしたときスパイスってコーヒーに似ているなと思った時期がありました。
豆の種類や焙煎の具合、挽き方、淹れ方、温度、時間、様々な条件により変化する為一定の良い方法というのは存在するものの、味や香りについては、好みや一緒に味わう食べ物との相性など条件によって変化するところは非常に似ていると感じています。

要は、焙煎にはメリットとデメリットが有るということだと思います。

以前の記事で紹介してきたスパイスの配合に関する考え方のひとつとして、この焙煎によって得られる効果を認識することでさらにスパイスの香りのバリエーションは2次元から3次元へと奥行きをましていきますね。
より深い香りを目指すのか、新鮮で青々としてた香りをめざすのか。

配合の種類やその比率に加え、さらに焙煎という工程を入れることで不要な香りをとばしたり、また焙煎することで得られる香ばしい香りを足したりすることで違いを生み出すことができるということですね。

この違いを知ることが、自身の好みの方向性を知ることであり、より好みに合ったブレンドを探し出すこともカレー作りの楽しみ方のひとつだと思います。

スパイスの焙煎についてのまとめ

今回は、スパイスをブレンドする際に考慮するべきひとつとして、「焙煎」の考え方について書きました。

  •  スパイスはコーヒー豆と考え方がにている。
  • 「焙煎」することで得られるのは香ばしさである。
  • 「焙煎」することで失われる「新鮮さのような」香りもある。
  • 「焙煎」をコントロールすることで配合に奥行きを表現することができる。

熟成」と「焙煎」もしかり、さらには、生で使うのか、乾燥したものを使うのか?ホールか、パウダーか?など、配合種類や比率だけではないところがさらなる深みへとハマっていく予感がしますね。

次回も、引き続きスパイスのブレンドについて|挽き方など調べていこうと思います。

TOMONORI HATAGAMI
Curry Creator

奥が深すぎて溺れてしまいそうですが、ある意味こういったことを考えていくことが、スパイスの楽しさであり、「スパイス沼」の入り口なのかもしれません。

日付 曜日 天気 気温
2020年11月9日
月曜日
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